雑草Q&A


植物学者のベイカー氏は理想的な雑草の特徴として12の項目を上げました。

  1. 種子の発芽に必要な条件が複雑:種子に休眠性があり環境が整うまで発芽しない。
  2. 発芽がバラバラで、種子の寿命が長い:一斉に発芽すると全滅する危険がある。
  3. 成長が早く、速やかに花を咲かせる:スピーディに成長し居場所を確保できる。
  4. 生育可能な限り、長期にわたって種子を生産する:たくさんの花を咲かせて多くの種子を残す。
  5. 自分だけで種子を残す方法を知っている:交配だけでなく自己完結でも種子を残せる。
  6. 特定の昆虫に頼らず花粉を運ぶ:他家受粉の場合、昆虫を特定しない。
  7. 条件が良い時は種子を多産する:種子を量産できる。
  8. 条件が悪い時にも、幾らかの種子を生産することができる:苦境にあっても種子を残す。
  9. 種子を遠くへ運ぶ仕組みを持つ:風媒、虫媒など多様な種子散布の仕組みを持つ。
  10. 切断されても、強勢な繁殖力と再生力で増えることができる:切断された栄養器官から芽を出して増殖することが出来る。
  11. 人間が耕すところより深いところから芽を出すことができる:地中に休眠芽を持つ。
  12. 競争を有利にするための工夫がある:繁殖のための得意技を持つ。


植物全体が発芽後1年以内に開花・結実し枯死する植物を一年生植物といいます。
春に発芽し、秋に開花結実する「夏生」と、秋に発芽し、春に開花結実する「冬生」に分けられます。
条件が整えば短期間に発芽から種子生産までを完結し、休眠性を持つ種子を生産します。

  • スベリヒユ
  • イヌビユ
  • メヒシバ
  • カヤツリグサ
  • スズメノテッポウ
  • コハコベ
  • ナズナ
  • スズメノカタビラ
  • ツユクサ

多年生植物は地下部が2年以上にわたって生存し、成熟後は複数年にわたって開花、結実する植物をいいます。
多年生植物の一種で冬の寒さや夏の暑さなどにより地上部が枯れても地下や地表の栄養器官が生きていて再生するものを「宿根草」といいます。

多年生植物には地下茎など栄養繁殖で殖えるための器官を備えているものが多く、一旦侵入、定着を許すと蔓延しやすく非常に防除困難です。

  • ヨシ
  • チガヤ
  • クズ
  • セイタカアワダチソウ
  • ススキ
  • スギナ
  • ヨモギ
  • タンポポ
  • ギシギシ
  • 樹木類

毎年5月から10月くらいまでの期間は雑草の成長が早く、どんどん伸びます。
草刈りしてもすぐに草ぼうぼうになるので何回も手入れが必要となります。草刈りで茎や葉などの地上部を刈り取っても根や地下茎は残るため、そこから芽を出し、再生することが出来ます。

また、草刈りで根や茎がバラバラになると、バラバラになったひとつひとつの断片から根を出し、そこから再生するものもあります。

さらに、雑草の種子の多くは光が当たると発芽する性質(光発芽性)があり、草刈りによって地上の空間が広がるとそれまで地表や土の中で眠っていた種子が光を感じて発芽し始めます。

このようにして植物は草刈りによる環境の変化にうまく対応します。その結果、草刈りする前よりさらに多くの雑草が繁茂することになります。


山間部の基地局で成長しているキリです。大きな葉の雑草と思われていますが実は落葉広葉樹で【桐】の幼木です。この幼木で高さは2mを超え、葉の大きさは60cmを超えてます。このまま放置すれば10mを超える高さに成長します。4~5月頃には淡い紫色の筒状の花を枝先に多数集めて咲かせます。


基地局内によくみられるアカメガシワの幼木です。落葉高木でこのまま成長すれば高さ5mを超えます。葉は団子や寿司を包むのに使われるためゴサイバ(五菜葉)の別名があります。キリと同じように幼木のころは雑草と思われていますがれっきとした樹木です。
繁殖は種子による他、伸ばした根から新しい幹を出すクローン繁殖も行うためいったん侵入を許すと簡単に防除できません。


一般の植物は自分の茎で立つため、茎を丈夫にする必要があります。ツル草は他のものに巻き付きながら成長する為、丈夫な茎が必要ありません。ツル草は他の植物が茎を丈夫にするために使うエネルギーを茎を伸ばすことに集中して使えるため、成長スピードが速いのです。


ツル草にとって基地局等にあるフェンスや鉄塔は最高の場所です。ツルで巻き付きやすく、いったん覆ってしまえば周辺の日光を独占できます。ツル草には地表面と外周部の2重の対策が必要です。防草舗装で地表面の雑草を抑制し、フェンス外周部からの侵入は防草ネットで防ぐことが有効な対策です。


ヨシやチガヤなどのイネ科雑草はいったん侵入してしまうと根絶が困難です。イネ科雑草は主に地下の根茎の栄養繁殖で広がります。
根茎は地表面から通常15~40㎝程度の深さに分布しますが1m以上の深さに達することもあります。また根茎を切断するとバラバラになった部分から再生します。イネ科雑草は突き抜ける力が強い為、防草シートで対策することは困難です。通常より厚く防草舗装することをお勧めします。
特に端部、境界ブロック接触面は二重の舗装が有効です。


スギナは除草の困難な雑草です。スギナはワラビやゼンマイ等のシダ類と同じ仲間で花は咲かせず、繁殖は胞子と地下茎で行われます。
早春、地下茎から胞子茎を立て、その後、栄養茎を出します。胞子茎をツクシ、栄養茎をスギナといいます。スギナは地下にある栄養繁殖器官が発達していて深さは1m以上に達する場合もあります。除草する際は、地下茎の掘り取りが有効な対策です。
防草舗装で対策することをお勧めします。端部、境界ブロック接触面は二重の舗装が有効です。


切り口が竹のように空洞になっているイタドリは根茎で旺盛に繁殖し、しばしば大きな群落となります。太い地下茎を四方に伸ばし、そこから地上に芽をだし、さらに繁殖します。地下茎によりコンクリートやアスファルトが突き破られることもあります。地下茎を掘り取った後で防草舗装で対策することをお勧めします。